最近見た映画とか – 「ザ・ウォーク」

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フランスの大道芸人であり一流の綱渡り師であるフィリップ・プティを題材にしたロバート・ゼメキス監督の映画「ザ・ウォーク」を見ました。

もういまはないマンハッタンのワールド・トレードセンターのふたつのタワーのあいだを命綱なしの綱渡りで渡ったときの実話をもとにした映画です。もともとはフィリップ・プティの書いた本があり、その本をもとにした「マン・オン・ワイヤー」というドキュメンタリー映画があって(こちらもフィリップ・プティを含むそのときの綱渡りに実際にかかわった人たちがインタビューで出演していてとてもすばらしい内容でした)、この映画はその原作をもとに映像化したものです。

主演は個人的に好きな俳優のひとりジョセフ・ゴードン=レヴィット。前に紹介したこの記事の本にもかかっている役者さんです。

個人的にこの話は作家のポール・オースターの本のなかでフィリップ・プティの自伝の出版についてかいてあるのを読んだときに知ったのが最初です。それは1974年にワールド・トレードセンターが完成する直前にタワーのなかに忍び込んでかってにワイヤーを張り、警官にとめられながらも45分ものあいだワイヤーの上を綱渡りしていたというちょっと衝撃的な内容です。その当時生まれていなかったので知るわけもないのですが、生きていたら新聞とかで話題になっていたのを見ていたのかもしれませんね。(当時の映像は残っていませんが写真は残っています)ちなみにこの人ノートルダム大聖堂とかシドニー・ハーバーブリッジなど世界の有名建築物でも綱渡りをしています。

ぼく個人はといえば子供の頃から高所恐怖症で、高いところは基本的にダメということがあって、
映画を見ているだけでかなり怖くなりました。なら見なければいいじゃないかと思うかもしれませんが、
前述したオースターの本の流れからドキュメンタリーも見ているし、
俳優さんも好きだし、見ないわけにはいかないだろうとなってちょっとした義務感みたいなものも感じて見たのです。
正直にいうとホラーとか見るよりも勇気がいりましたね。
(でも答えを知っているというかフィリップ・プティ生きてるし、とわかっているので落ちるかも?というハラハラは皆無なんですけどね)

映画を見ていておもしろいなと思ったのは最後の方のセリフで、
綱渡りを終えたプティにアメリカのマスコミが取材に殺到するのですが、
インタビュアーたちが彼に投げかける言葉が「なぜ?」というものばかりだったのですね。
「なんでそんな高い所に挑戦しようと思ったの?命がけで?」
いまならyoutubeで有名になるとかあるのでしょうが、彼の場合は完全に無許可で犯罪なので、
つかまったら刑務所行きの可能性もあったわけです。
フランス人のプティはその「なぜ?」の疑問がわからなくて、ただ美しいからしたまでという風に心のなかで思うのです。
なんでそんなことを訊ねるんだって?感じで。
そういう本能の命じるままに行動するとか初期衝動に忠実な行動ってなかなかやりたくてもできないことだと思います。
とくに大人になると。。。
なんでこれをするんだろうと考えるんじゃなくて、ただ純粋に美しいことをしようとするというのは、
なかなかに大事なことなんじゃないかな、とあらためて思ったりしました。

それが額装の役にたつかはわかりませんが。。。


2016年07月14日 | Posted in Cinema | | No Comments » 

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