最近みた映画とか – 『白鯨との闘い』

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たしか久しぶりに映画館で観たスターウォーズの上映前についてくる予告で、
この映画『白鯨との闘い』の予告編を見て、メルヴィルの白鯨か〜と思いつつ、
見たいなと思っていたのでDVD化を機に見てみました。

原題は「in the heart of the sea」。興行的には白鯨という文字を出さないとダメなんでしょうけど、
原題の方が重みがあっていい気が。
主演はクリス・ヘムスワース。最近だとマイケル・マン監督の「ブラックハット」やアヴェンジャーズとかに出てますね。
「ブラックハット」がいまいちな感じがしたのでちょっと心配でしたがわりと役柄にはまっていてよかったです。

内容はハーマン・メルヴィルが『白鯨』を書いた際に参考にしたという実話をもとにした
ノンフィクションの映画化。

予告編を見た感じで勝手に『白鯨』の映像化かと思っていたのですが、
そうではないことに途中から気づき(船長がエイハブじゃない・・・一等航海士がスターバックじゃない)、
あ〜『白鯨』のネーミングで釣ったいまいちな映画かなと思ったら最初の方からぐいぐいと引き込まれてかなりたのしめました。
内容はけっこう重いですが。

あまり詳しくは書けませんが、原題の方が正確に映画の意味を捉えているような気がしました。
一応、『白鯨』とは戦うのですが、重要なのはその闘いではなくて、
クジラとの闘いのあと、船がすっかりやられてしまって(これが映画のだいたい中盤あたり)、
それから1810年ごろのGPSも携帯電話もインターネットもない時代に太平洋のどまんなかから生還しなくてはならない(海のまんなか)、
こちらの後半の内容の方が物語の重要なポイントだったりします。

見ていてこの手法はいいなあと思いました。
もしこれがメルヴィルの『白鯨』の映像化だとしたら(とはいえこの映画にも原作はあるのですが)、
どうしても原作に対しての作り込みみたいなものにダメ出しをしてしまいたくなってしまうと思うのです。
エイハブ船長はこんなんじゃないとか、スターバックはこんなんじゃないみたいな。

でも、『白鯨』にインスピレーションを与えた実話の映像化だったので、
あまりメルヴィルの原作を意識することなく、メルヴィルの描いた時代の文化(時代考証が正しいかはおいといて)みたいなものを純粋にたのしむことができたのがよかったです。船がこんな感じだったんだなとか、捕鯨の際に乗るボートはこんなに小さいんだなとか、そういう部分を見ていてたのしかったというか。

後半けっこう重い内容ですが、『白鯨』が好きだったらオススメですね。


2016年06月15日 | Posted in Cinema | | No Comments » 

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