Encadreur N°3 – Avant//Apres

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テイクアウトのコーヒーカップの形が好き。あの特徴的なシルエットを目にするだけで私はマグやコーヒーカップと同じくらいコーヒーの香りを感じることができる。でも、あのペーパーカップが世に広まってから実はそれほど経っていない気もする。最初に見たのはスターバックスのそれだっただろうか。もう何年も昔からずっと変わらずあの形状だったような錯覚を覚えるけれど、昔のはカップの蓋が平たい詰まらないものだったはず。まあそんなことはどうでもよくて、問題はこの美しい紙製のコーヒーカップが使い捨てであるが故に、使い終われば捨てなくてはならないということ。実際、あの形状を愛する私にとってこれは由々しき問題だったりする。

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で、私はこのテイクアウトのコーヒーカップを額装すればいいことを思いつく。これはこれでひとつのオブジェだし、私にとってのペーパカップはマルセル・デュシャンにとっての便器のようなものなのだ。そう自分に言い聞かせると私はペーパーカップをきれいに水で洗い流して、よく乾かす。すっかり乾いたら、薪を割るように真ん中でふたつに切る。半分にしてもまだずいぶんと分厚い。そこでイケアで買った受けの深いフレームを取り出してくる。何より白いカップに色が合っているし。作品の性質上、箱型に作らなくてはならないのでボワッタージュのテクニックを使うことにする。箱の内側はコーヒーを買ったのと同じSaturdays Surf NYCのクラフト紙の紙袋を貼って飾りつけ、側面にコーヒーカップと同じ高さをだしたらボワッタージュの出来上がり。

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最後に私はコーヒー豆をていねいに貼り付ける。コーヒーカップに熱々のコーヒーが注がれていくイメージ。で、完成。そうして私は今後使い捨てられることのない私だけのペーパーカップを手にいれることができたのです。


2015年10月08日 | Posted in Encadreur N°3 | | No Comments » 

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