額装とブリコラージュ

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最近ブリコラージュということばを再発見しました。

まず、「ブリコラージュ(Bricolage)」について、wikipediaでは

「寄せ集めて自分で作る」「ものを自分で修繕する」こと。「器用仕事」とも訳される。元来はフランス語で、「繕う」「ごまかす」を意味するフランス語の動詞 “bricoler” に由来する。ブリコラージュは、理論や設計図に基づいて物を作る「エンジニアリング」とは対照的なもので、その場で手に入るものを寄せ集め、それらを部品として何が作れるか試行錯誤しながら、最終的に新しい物を作ることである。

ことらしいです。

“再発見”というのは以前坂本龍一さんのリミックスアルバムにブリコラージュという作品があり、
とてもよく聞いていたのでことば自体はよく目にして知っていたから。

耳に響きのいいことばだなと思っていたのですが、当時はあまりその概念的なことがわかっていませんでした。
で、今回いろいろ調べてみて、ことばの響きだけじゃなくその意味するところもとても深い含蓄のあるものだなと理解したというわけです。

では、このブリコラージュということばと額装に何の関係があるのか?ということですが、
額装はクラフトなので、基本的には上記の説明の理論や設計図に基づいて物を作る「エンジニアリング」の
側面が強いものです。
長い年月のあいだに培われてきたテクニック(技法)があり、額縁の寸法や中にいれるもののサイズを割り出して、
必要な技法を当てはめていく。

どんな作品を作るのにも数学の公式みたいなものは一応あって、
基本的な考え方とかルールもあったりします。

でも、そうはいっても実際に額装に取り掛かると「教科書通りにうまくいく」、
なんてことはなかなかなくて、とくに個人的にこうしたいという願望が強いほど、
設計図なんて役に立たないことが多かったりします。

思っているものと色紙の色合いがちがったり、額縁の感じがちがっていたり、
普通に作るだけだと味気なくておもしろみにかけていたり、、、etc…etc…

そこで、設計図や理論があることは頭の片隅で理解はしながらも
そのルールから少しずつ逸脱して、まるで冷蔵庫のなかの余った食材で夕食をこしらえるように、
手元にあるものを利用して作品がこうあるべきなんじゃないかなという方向へと、
うまく昇華させていかなくてはならないことが往々にしてあるわけです。

そのことをこれまで「DIYの精神」とか「アレンジ」とか「リメイク」とかいろんなことばで言い換えていたのですが、
このブリコラージュということばはその感覚にうまく合致しているなと思いました。

フランス語が語源ってのもいい感じです。
とくに最後の「その場で手に入るものを寄せ集め、
それらを部品として何が作れるか試行錯誤しながら、
最終的に新しい物を作ることである。」
という部分は額装でうまく作品をこしらえていく上で重要な概念だなと思います。

額装を作っていく上でなんかうまくいかないなと思ったら、
このブリコラージュ的な概念を頭のどこかでちょっと意識しながら作業してみると、
案外うまいこと問題が解決するかもしれません。


2016年04月14日 | Posted in コラム | | No Comments » 

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