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先日紹介したドキュモンになりそうな本と同じ本屋さんで購入した本について。

「科学哲学の冒険」というタイトルで全然額装とは関係なさそうな本ですが、内容もまったく関係ありません。個人的に哲学に関係する本を読むのが好きで、とくに哲学の解説書とか哲学っぽい本を見つけておもしろそうだったら買ってしまうから。

といってもこの本はずいぶん昔にNHK出版から出たものらしくノーマークでした。学生向けの入門書的な位置づけらしいですが、結構中身はむずかしい感じです。。。でもあとがきの出だしが秀逸で、思わず手に取ってしまいました。で、ちょっと引用。

「こどものころ、スパゲッティと言えば、『ミートソース』というボロネーズもどきと、『ナポリタン』という、西洋うどんのケチャップ炒めみたいなナポリ人が聞いたら激怒しそうなものの二種類しかなかった。で、こどもの常として、私もスパゲッティが大好きだった。ミートソースもナポリタンも同じくらい好きなので、いつもどちらにしようかたいへん悩んだものだ。そして、悩み抜いた末に決断し、ミートソースを食べ始めると、とたんに『やっぱりナポリタンの方がおいしかったのでは』と思い始める。もちろん、ナポリタンを食べているときは『ミートソースにすればよかった』と後悔する。私はスパゲッティを心安らかに食べたことがなかったのだ」(科学哲学の冒険、戸田山和久著)

子供のころだれの頭も悩ませただろう深い問題です。でも、ぼくは額装をやっていて、これと似たような疑問をよく感じることがあります。とくに紙選びをしていて。額装はハンドクラフトでありきわめてアナログな作業なので、Photoshopでデジタル処理するみたいに簡単に色を変えたり、元に戻したりといったことが当然できません。するとパッスパルトゥーに貼る紙一枚選ぶだけでも上記のような疑問が頭に宿るわけです。さあ、どっちの紙がいいだろう? みたいな。紙を貼り終えたあと、あっちの紙にしておけばよかったなんて日常茶飯事。で、そういうときにどうしたらいいか? 貼ってしまった以上どうしようもないわけで、なんとかいまある現実をポジティブに受け止めるか、あきらめるか、作り直すかくらいしか方法がないわけですが、そういうときに哲学的思考というのに助けられることがあります。まあ、人生どっちの道を選んでもたいして差がないよというようなレベルですけれど。とはいえ、額装くらいは心安らかに作っていきたいものだなとこの本を読みながら考えました。


2014年12月04日 | Posted in Book | タグ: , , , , No Comments » 

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