ビゾー(biseau)

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ビゾー(biseau)には斜めの角度、斜断面というような意味があります。
ですけど、いきなり”斜断面”といわれても、ふだん私たちが使うことばではないのでピンとこないかもしれません。かんたんな例を出すと、
額屋さんでマットを頼んだ場合、作品を囲む四角い窓を45°の角度でカットされているのを見ることがあると思います。その45°でカットされた部分のことを額装ではビゾーと呼びます。もちろんこのビゾーには45°でカットされた断面だけでなくいろいろな種類があります。ここではかんたんなビゾーの説明と代表的なビゾーを紹介してみたいと思います。

ビゾー(biseau)のかんたんな説明


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上の写真の作品で基本的なビゾーについて説明してみたいと思います。

まず水色の斜線で描かれているところがビゾー部分。
この作品だとビゾー部分の内側がドキュモンで、外側がパッスパルトゥになります。

この作品では45°の角度でカットするビゾー・クラシックというテクニックと垂直に断面をカットするビゾー・ドロア(下辺のみ)という2つのテクニックを使っています。このビゾー部分にどんなテクニックを使っているのかとか、フレームやパッスパルトゥの色とどういう風に組み合わせているのかというのが額装を鑑賞するときのひとつのポイントだったりします。

額屋さんに頼んだり、市販のマットを購入したりすると既製のものなので色を変えたりすることができなかったりしますが、額装のテクニックを使うとこのビゾーと呼ばれる部分に色紙で色をつけたり、45°や90°といった角度にしたり、幅を広くしたりといろいろ自分だけのカスタマイズを施すことができるようになります。これが額装のオリジナルな要素のひとつであり、たのしさのひとつでもあるわけです。

基本的なビゾーのテクニックの種類


額装にはビゾーに関わるテクニックがたくさんありますが、基本的なものを紹介していきたいと思います。

▲ビゾー・ドロア – biseau droit

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斜断面が90°、つまり垂直(直角)のビゾーです。一番シンプルなものです。写真だとわかりにくいですが、5mmほどの高さがあります。

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パッスパルトゥの切り抜いた部分ぴったりにカットしたり、

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写真の作品のように、数ミリほど色を変えた部分を見せたりすることができます。

▲ビゾー・クラシック – biseau classique

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45°に断面をカットするテクニックです。額装の代名詞的なテクニックといってもいいかもしれません。この45°のビゾーに色紙を貼って色をつけていくことで作品にオリジナリティを与えていくことになります。美術館などで古いアート作品(版画とかデッサンみたいなもの)を見ているとこのビゾー・クラシックのテクニックに金箔などで装飾を施しているのを見ることがあります。

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額装ではこんな感じで色紙を貼っていきます。色紙は4辺同じ色でもいいし、全部変えるなんてこともできたりします。

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2段重ねることもできます。

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45°は手で切ることもできますが、きれいに切るのはむずかしいので、Mapedの45°カッターで切ります。

▲ビゾー・ファンタジー – biseau fantaisie

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幅広のビゾーのことをビゾー・ファンタジーと呼びます。額屋さんに頼むと45°のマットは作ってもらえたりしますが、こんな感じの幅広のものはないので、額装のすごく特徴的なテクニックだと思います。

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この作品はマーブル紙を使っていますが、柄のついた紙なんかでビゾーを作るとよりオリジナリティのある作品になります。

▲ビゾー・アンブリケ – biseau imbriqués

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魚のウロコのようにビゾーを重ねた作品です。

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アンブリケというのはフランス語で入れ子状とか重なり合ったというような意味があり、
ビゾーを重ねたものをビゾー・アンブリケと呼びます。
高さがあって立体的な奥行きのある作品になります。

▲ビゾー・ペロケ – biseau perroquet

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名前がちょっとかわいらしいビゾー・ペロケはこれまで紹介してきたビゾーのなかでは一番動きを感じるビゾーかもしれません。

ペロケはフランス語でオウムの意味。

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動きのあるもの、例えば自動車とか電車とか飛行機とかのドキュモンと相性がいいです。

そのかたちから流れというか進行方向みたいなものがはっきりしているので、その動きを利用して作品づくりに活かすといいですね。

ビゾーのテクニックはまだほかにもたくさんありますが、基本的なものはこれくらいです。ビゾー部分のほかのテクニックはまた機会があったら紹介してみたいと思います。


2015年04月21日 | Posted in Glossary | タグ: , No Comments » 

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